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『ヒックとドラゴン』(2010年/米)~ファミリー映画、2010年ベストの1本~

とっても評判の高いのが大納得の素晴らしい映画でした。
アクロバティックなシーンから、登場人物の顔の表現まで、優れたアニメーション表現も良かったし、
物語としても文句のつけようのない出来。劇場で3Dでも観たかったけど、家でDVDで観ても全然大丈夫でした。

後半は盛り上がりっぱなしで感動して観てたんだけど、とどめは最後にタイトルロールが決まった瞬間。

“HOW TO TRAIN YOUR DRAGON”

『カールじいさんの空飛ぶ家』の原題:UPも、すごくシンプルだけど込められた意味も含めて良かった。
けれど、この原題はそれ以上。正にテーマが凝縮されていて、観終わってぐっときました。
かつての少年だった僕、そして今は二人のボウズたちの父親になった僕に、とっても大切なことを教えてくれた、
このタイトルのトリプル・ミーニングについて、以下解題を試みます。
(ネタバレじゃないけど、掘り下げも入るので、文字は背景と同色にしています。観終わった方に是非♪)

<“HOW TO TRAIN YOUR DTRAGON”のトリプル・ミーニング>

最初は、次のダブル・ミーニングだと思いました。

1.ドラゴンをTRAIN=調教するという文字通り・筋書き通りの意味
2. 「君だけが持っている誰にも譲れない龍のような志」を高めろ、と背中を押すメッセージ

これだけでも感動モノで涙腺が危うくなりますが、更にそこにもうひとつ、

3. あなたの大切なドラゴン=愛するわが子の育て方

という素敵な意味が込められている気がした瞬間、涙がこぼれました。

この映画で描かれている親と子の関係は古今東西を問わないテーマ。
お互いに「こうあって欲しい・こうなりたい・なりたくてもできない・自分とは違う」という、
親の立場・子の立場それぞれの想いというのは、正解なんてどこにもない関係性だと思うのです。
ただひとつ親として出来ること。それは、どんなことがあっても、自分だけは我が子を信じてあげること。
自分が(まだまだ未熟な^^;)親になった事もあるけれど、ここに描かれた親子関係の再生には心打たれました。
二人の関係が再生する瞬間の合言葉は、お互いに「ごめんなさい」
どんなに信じていても、心配のあまりすれ違ってしまう事もある。
そんなとき、素直に謝ることの出来る親子でありたいなあ、と思いました。
登場人物の造形も良く練られていましたが、特にお父さんの表情には、こうした複雑な思いが見事に表現され、
見所であるダイナミックな飛行シーンに勝るとも劣らない顔の演技がいくつもあります。


日本のアニメが、ややもするとアニメ好き向けの意匠(これはこれで優秀ですが)に偏ってしまいがちな昨今、
気がついたら海の向こうのアニメーションは、ずいぶん普遍的な作品を量産してくるようになったなあ、と。
親子で観る事ができるアニメが、ジブリ作品とその他ちょいちょいでは、ちょっとさみしいな、と。
『トイ・ストーリー3』と『ヒックとドラゴン』というアニメ大当たりの(しかもピクサーだけじゃない!)2010年、
そんな思いを感じています。がんばれ日本のアニメ作家たち!

最後に。
<親子で楽しめる映画>とはよく言われるお勧め文句ですが、この映画は違います。
<親心を泣かせ、子供心を躍らせる>、そんな素敵なファミリー映画の大傑作です。
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No title

あ、さっそくネタバレ加工が施されている!
プロフィール

jinbonham

Author:jinbonham
ハリウッド大作から
ミニシアター系まで
好き嫌いなし!で愉しんでます。
ツイッターでは映画に加え、
音楽・ミステリ・SFなど
仕事と趣味を
織り交ぜてつぶやき中。

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