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『コンテイジョン』(2011年/米)~今回は監督に徹したみたいだけど~

スティーヴン・ソダーバーグ監督の『コンテイジョン』を観る。

実は『トラフィック』をピークとして、それ以降のソダーバーグってあんまし好みじゃない。
何でかな~?って思ってたんだけど、
もしかしたら撮影監督や編集者としの技量が監督としての技量を上回って滲み出ちゃってるからかも。
脚本家出身=ソフト寄りのポール・ハギス
撮監&編集=ハード寄りのソダーバーグ。
ここには大きな違いがある気がする。
技術はもちろん必要だが、上手いだけの楽器演奏者ってつまらないでしょう?

未知のウイルス・パンデミックを描いた『コンテイジョン』
豪華キャストだ。ソダーバーグって有名役者好きなのか?
『オーシャンズ11』シリーズもドル箱スターの幕の内弁当状態だし。
ま、豪華キャストが良くも悪くも映画をフィクションにしているのだが。

コンパクトに手際よく、パンデミックの脅威とパニック状態に陥った人間界の裏表をまとめた本作。
面白くなくはない。上手だから。何だかフュージョンの感想みたいだ。
撮影監督や編集の兼任ではないようだけれど、どうもそっち寄りの滲み具合が感じられる。
例えば、映画は感染2日目からはじまる。ってことはつまり…。

そういう、アタマサビとか、イントロに大サビ前のバンプを使う、とか
最後サビで転調、とかの編曲テクニックじゃなく、
本当はメロディや歌詞が肝心じゃん?

譜面からはみ出ていくソダーバーグ作品を
是非もう一度観てみたい。実力あるんだから。

予告編はコチラ↓
http://www.youtube.com/watch?v=J07xWzYYjd0
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『デモンズ』(85年/伊)~ダリオ・アルジェント印のMTVホラー~

ダリオ・アルジェント制作・脚本/ランベルト・バーバ監督の『デモンズ』
もープロットは穴だらけだし、展開もご都合主義だけど、憎めない♪
だってアルジェントだもん。破綻してても許しちゃう。

映画館という密室が舞台で、上映されるホラー映画との二重写しという
非常に映画的なエモーションが濃密なシークエンスもあり、
パッチワーク的だが不思議と浸って楽しめるホラー/スプラッター。

アルジェントの色彩と画面造形によるMTVみたいなものだが、
何せ80年代ど真ん中の作品なので、それはそれで当時のテイストかと。

予告編はコチラ↓
http://www.youtube.com/watch?v=ZT7jOmxqBQI

『ゾンビ』(1978年/米・伊)~ロハスでコワい記念碑的作品~

意外にも初めて観ました、ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』。
ユルくてコワい。不思議な可笑しさもある。コワオモロホラー。
スピード感のなさがかえってじんわり怖いなんて初体験だ。
途中途中の弛緩ぐあいが妙な味わいを醸し出す。ロハス的ですらある。
これはホラーじゃなくて、皮肉・風刺映画の域なんじゃないか?

2004年にザック・スナイダーがリメイクしたけど。
きっとショッピングモールという舞台設定だけが共通で別モノだとは思うけど。
オリジナルがこれだけ独特だと、別モノは別モノで変に興味が沸いてきたぞ。
ものは試しで今度リメイクも観て比較してみよっと。

予告編はコチラ↓
http://www.youtube.com/watch?v=PpuNE1cX03c

『スリーデイズ』(2010年/米)~タイムリミット型サスペンス+人間の業~

イーストウッド組の腕利き脚本家にして、『クラッシュ』『告発のとき』という2本の傑作のメガホンもとった、
大好きなポール・ハギス監督の直近作を観た。

方向性としては『クラッシュ』に近い。
複数の無関係な事件が有機的に絡むモジュラー型の『クラッシュ』に対し、今作はタイムリミット型のサスペンス。
そういう意味では『クラッシュ』に比べてシンプルな作りだけど、
2ナッシングに追い込んで、1球内角の胸元に外して、
バッターの腰が引けたところに外側ギリギリの変化球で空振り三振!みたいな、
キャッチャー出身の僕にしてみれば文句なしのブレが一切ない質実剛健な映画作りは、相変わらず見事である。

すっきり解決!みたいな安易な落とし込みじゃなく、
現実の苦さもちゃんと織り込むハギス一流の手腕も冴える硬派な1本。
「娯楽としての映画」をまっとうしながら、人間の業も描きこむことが出来る、稀有な監督ポール・ハギス。
今から次回作が楽しみだ。

予告編はコチラ↓
http://www.youtube.com/watch?v=ddAT8P1KRRE

『ミケランジェロの暗号』(2010年/オーストリア)~原題「我が宿敵」こそ本題を語る~

国宝級のミケランジェロ、幻の真作。所有者は裕福なユダヤ人画商。
時は第二次世界大戦。画商一家を襲うナチスの迫害。画用経営者の息子と、SSに身を投じるその幼なじみ。
一人の女性を巡る恋敵が、戦乱の波に飲まれて本当の敵同士となり、
ミケランジェロの真作を巡って物語は二転三転していく。

『ダビンチ・コード』のようなミステリ作と誤解を招く邦題がいただけない。
原題:Mein Bester Feind=My Best Enemy=我が宿敵。
タイトルが全てを表してるのに…。

タイトルがミスリードするような、いわゆる謎解きミステリではなく、
ナチス独裁時代の背景を上手に扱った秀作サスペンス。
オチは容易に想像がつくが、そこに至る駆け引こそが主題。
軽やかな音楽と共に、宣伝イメージよりはシリアス過ぎないのも良い。
100分ちょいでシャキっと楽しめる1本。

『ミッション・インポッシブル:ゴースト・プロトコル』(2011年/米)~由緒正しき娯楽映画~

DVDでだけど、『ミッション・インポッシブル:ゴースト・プロトコル』を観た♪
わはははこりゃ清く正しい娯楽映画だ。
核ミサイル発射コードなどという、絵に描いたようなマクガフィン。
こいつを巡って、これでもかと続くアクション!アクション!アクション!
今回はとにかく<落下>がキーワードで、高所恐怖症の僕は観てるだけで膝がわらっちゃった。
危機一髪の回避が、いっつもギリチョンなのが良い。手に汗握る、とはこのことである。

『タンタンの冒険』は、実写職人のスピルバーグの映像ヴィジョンが、
アニメ化しても残念ながら実写の域を超えなかったために、こちらの期待値以上の満足には至らなかったが、
アニメ出身のブラッド・バードは本作で、アニメ的なヴィジョンを実写でも表現することに成功。
この大抜擢起用が非常に効いている。そもそもがマンガちっくなお話だから、これでいいのだ。

●実写の方法論→アニメへの応用 ●アニメの方法論→実写への応用

このふたつは、似て非なるものなんだなあ、と感心してしまった。
この論旨でいくと、宮崎駿が実写を取ったらスゴイものが出来たりして…。

個人的な収穫は何と言っても、報酬がダイヤモンドの現物のみ、という殺し屋:モローを演じたレア・セイドゥ!
いいなあ、と思ってたらウッディ・アレンが最新作『ミッドナイト・イン・パリ』でも起用したらしい。
ウッディ爺・御年77歳、相変わらず目線がスケベである。
プロフィール

jinbonham

Author:jinbonham
ハリウッド大作から
ミニシアター系まで
好き嫌いなし!で愉しんでます。
ツイッターでは映画に加え、
音楽・ミステリ・SFなど
仕事と趣味を
織り交ぜてつぶやき中。

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